超幻日記

素粒子、量子論、宇宙論のことを辺境にいる一人の視点から改めて眺めてみます。単なる勉強帳になるかも。。

演算子Aがヒルベルト空間のすべてのベクトルに対して期待値を持つとは限らないこと

調和振動子を例にあげる。

そのエネルギー固有値

Hu_n = Eν uν

E_ν = (ν + 1/2) hω

である。

このu_ν全体がヒルベルト空間Hの完全系を作る。

よって、ヒルベルト空間Hの任意のベクトルψがこれらの重ね合わせでかける。

ψ = Σν γν u_ν

ここでエネルギー期待値を計算する。

<ψ, Hψ> = Σ Eν |γν|^2 = hω Σ(ν + 1/2)|γ_ν|^2

この期待値は任意のψで必ずしも収束しない。